【ガラスの種類と特徴】倍強化、強化、熱線反射、熱線吸収、フロート板ガラスの覚え方

1級建築施工管理技術検定の覚え方と勉強法

 

このブログは2024年基準の情報をもとに、一級建築施工管理技術検定に出題される可能性がある問題の覚え方や、効率的な勉強法を紹介しています。

法規法令や過去問の重要性を強調し、独自の見解を提供しますが、最新の情報は必ず各公式HPで確認してください。

 

※あくまでも暗記方法は試験対策用の説明として御理解ください。

 

過去に出題された問題や、出題が予測されるテーマを説明していきます。

もしも、同じ選択肢が出題されたらラッキーですし、言葉や数字をほんの少し変えた選択肢が、間違えの選択肢として出題される可能性もあります。

だからこそ、しっかりと数値と用語の組み合わせを暗記することが、合格への近道です。

 

今回のテーマ 

 

【ガラスの種類と特徴について】

 

 ガラスの問題は過去に出題されたことがありますが、用語から答えを連想しやすい問題です。

しかし、だからこそ言葉に惑わされないように、しっかりと覚えておきましょう。

 

過去の出題例から、理解しておきたいポイントは大きく3つあります。

まずは、これを説明していきます。

 

1、強化ガラスと倍強化ガラス

→似ていますが、強化ガラスは主に車のフロントガラスに使われており、倍強化ガラスはビルなどで使われます。割れ方と強度が違います。

このあと解説をしますが、まったくの別物だと理解して覚えておきましょう。

 

 

2、熱線吸収ガラスと熱線反射ガラス

→どの面に何のコーティングがされているのか?

僅かな単語の違いをよく理解することで、かんたんに見破れる問題となります。

 

 

3、過去の出題例と各ガラスの特徴を覚えましょう。

→出題文から正解が連想しやすいけれど、紛らわしい単語が多いため、各注意点を覚えておきましょう。

 

 

【過去の出題例】

 

・型板ガラスは、ロールアウト方式により、ロールに彫刻された型模様をガラス面に熱間転写して製造された、片面に型模様のある板ガラスである。

【正解】型ガラスだから片側で製造方法を連想すればロールアウト方式が正解だと連想できる。

 

 

・Low-E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属をコーティングしたもので、日射制御機能と高い断熱性を兼ね備えたガラスである。

【正解】どこの面に何のコーティングをしているのかが要注意ポイント。

 

 

・強化ガラスは、板ガラスを熱処理してガラス表面付近に強い圧縮応力層を形成したもので、耐衝撃強度が高いガラスである。

【正解】強化ガラスは、フロート板ガラスの3~5倍の衝撃強さを有し、割れても破片が砂粒状になるため安全性が高い。

(実は、この解説文は2級建築士の試験に出題された正解の選択肢でもある)

 

強化ガラス→圧縮応力層が正解です。

※過去には引張応力に変えた不正解の選択肢が出題されています。

ガラスは引っ張れば割れる。圧縮するから強くなる。

ひっかけ問題に要注意!

これは必ず覚えてください。 

 

・熱線反射ガラスは、日射熱の遮蔽を主目的とし、ガラスの〇〇に熱線反射性の薄膜を形成したガラスである。

【〇〇部分が、表面、または片側の表面であれば正解】

 ↑は平成30年に出題されている選択肢を一部〇〇に書き直したものです。

 

 

どこに何をコーティングしているかが重要。

熱線反射ガラスは片側表面に熱線を反射する薄膜をコーティングしています。

 

 

そして、令和4年のパターンでは↓

 

・フロート板ガラスは、溶融した金属の上に浮かべて製板する透明、かつ、平滑なガラスである。

正解】floatという単語の意味は浮かばせるという部分が連想できます。

 

 

・複層ガラスは、複数枚の板ガラスの間に間隙を設け、大気圧に近い圧力の乾燥気体を満たし、その周辺を密閉したもので、断熱効果のあるガラスである。

【正解】現状、様々な種類のガラスはありますが、試験的に、この選択肢が正解だと素直に理解しておきましょう。

 

 

・熱線吸収板ガラスは、板ガラスの〇〇に〇〇を〇〇したもので、冷房負荷の軽減の効果が高いガラスである。

【板ガラス表面に鉄やニッケルなどの金属を微量添加したもの。であれば正解】

※吸収と反射の違いを確実に覚えておきましょう。

 

特徴は、金属添加により色が付いたのガラスであり、熱線を吸収するため熱の透過が少なくなり、冷房負荷を軽減する。

 

 

・倍強度ガラスは、フロート板ガラスを軟化点まで加熱後、両表面から空気を吹き付けて冷却加工するなどにより、強度を約2倍に高めたガラスである。

【正解】倍強化ガラスの割れ方は、フロートガラスに似ており強化ガラスとは違うので要注意。

※基本的には割れないとされている。

 

 

【一般的なガラスの種類と特徴】

 

以下は、建設業界での実務と資格試験でも役立つ、ガラスの種類と特徴をまとめた内容です。

試験では知ってさえいれば、迷うことなく正解に辿りつけますので、しっかりと覚えておきましょう。

 

フロート板ガラス

特徴: フロート法により製造されたガラスで、表面が平滑で透明性が高い。均一な厚みと光学特性を実現。

使用用途: 主に住宅窓ガラス、世間一般に広く流通しているガラスである。

 

 

型板ガラス

特徴: 表面に模様を刻み、光を通しながら視線を遮るガラス。意匠性と機能性を両立。

使用用途: 戸建ての浴室窓、装飾性が求められる箇所。

※型ガラスの種類として梨地と呼ばれる種類があります。

(型ガラス以外にも目隠しを目的として、スリガラスやカスミガラス等、総称として曇りガラスと呼ばれる種類のガラスもあります。)

 

 

熱線吸収ガラス

特徴: 酸化鉄などを含む材料を添加することで赤外線を吸収し、室内温度の上昇を抑制。

わずかに青や緑の色調を持つことが多い。

使用用途: 商業施設や住宅の窓、省エネルギー対策に有用。

 

 

熱線反射ガラス

特徴: ガラスの表面の片側に金属膜や酸化物膜でのコーティングを施し、太陽熱を反射する高性能ガラス。

断熱性を向上したガラス。

使用用途: オフィスビル、商業施設の窓、外観美観を重視した設計。

 

 

倍強度ガラス

特徴: 熱処理により通常のガラスの約2倍の強度を持つと言われるガラス。

割れにくく安全性が高い。

使用用途: 高層ビルの窓や仕切り、安全性が求められる場面。

 

 

強化ガラス

特徴: 高温加熱後に急冷することで耐衝撃性を高めたガラス。

破損時は粒状に砕ける。

使用用途: 車のフロントガラス

 

合わせガラス

特徴: 2枚以上のガラスの間に中間膜を挟んだ構造で、破損しても飛散しにくい。

遮音性も高い。

使用用途: 防犯性や防音性が求められる場所、銀行や学校の窓など。

 

 

複層ガラス

特徴: 2枚以上のガラスの間に乾燥空気やガスを封入し、断熱性と防音性を向上。

結露防止効果もあり。

使用用途: 断熱性を重視する住宅やオフィスビルの窓。

 

 

エコガラス(Low-Eガラス)

特徴: 低放射膜(Low Emissivity膜)を施し、断熱性を高め、紫外線を遮断。

夏冬のエネルギー効率を向上。

語源: Low-Eは「Low Emissivity(低放射)」の略で、熱エネルギーの放射を抑える技術特性を示す。

使用用途: 省エネルギーが求められる住宅やオフィスビルに多いが、戸建てのリフォーム、また新築でも採用されることがある。

 

 

上記はあくまでも一般解説となります。詳しくはメーカーホームページなどを御覧ください。

※あくまでも本ブログの内容は試験対策の暗記方法としての解説です。正確な詳細や用途は各公式HP等をご確認ください。

効率的な勉強法は、過去問を解き続けること。

 

 過去問の重要性

とにかく出題範囲が広いため、本、アプリ、他のサイトでも、なんでもよいので過去問を解くことが最重要。

なぜなら、例年、過去問から選択肢が出題されていますから、正解の選択肢を多く覚える事が、合格の近道です。

そして、応用問題という足切りシステムを攻略するカギは、残念ながら、過去問を解き続けることしかありません。

 

語呂合わせの活用

試験対策としては、正確な数字の丸暗記が必須です。語呂合わせや覚えやすいフレーズをつかって覚えましょう。

いかにして、試験中にスムーズに思い出せるかどうかが、合否に大きく影響します。

ここの詰めが甘いと、本番で、ひっかけ問題にやられます。苦手な部分は、何度も何度も繰り返して学習しましょう。

 

法規法令の確認も大事。

労働安全衛生法や建築基準法などは、改正される事があります。

このブログは2024年の法律を基にしていますから、最新の法規法令を常に確認し、正確な情報を得ることが重要。

各公式HPを定期的にチェックし、アップデートされた情報に注意を払うことが大切で、これは現場で活きる知識です。

本日も、お読みいただき、ありがとうございます。

このブログを運営している建設のススメとは

建設業おうえんサイト【建設のススメ】は、建設業界が直面する人材不足など、あらゆる課題や問題を解決するための情報発信サイトです。

  

建設業おうえんサイト『建設のススメ』

https://www.reform-sikou.com/

 

無料でnote記事も更新していますので、読んでいただけると嬉しいです。